酒石酸はワインやブドウ、レモンなど酸味と苦みのある果物に含まれる有機酸です。
ロート製薬は酒石酸を研究し毛髪の成長を促進する作用がある事を発見し、酒石酸に関する研究結果を2019年1月24日にプレスリリースしました。
この記事ではこのようなことについてまとめています。
育毛促進作用のある『酒石酸』の作用効果について下記に記載していきます。
酒石酸とは
ワイン、ブドウ多く含まれる有機化合物『ヒドロキシ酸』
酒石酸は3種類存在し『L体』が天然に多く存在
- ワイン樽の沈殿物、樽の周辺に付着したりする無色透明な結晶
- 酒石酸は酸味料として食品添加物として使用されている
- ワイン1L中には約1.5g~4g含有
- ph(ペーハー)を調整する作用
- 収れん作用や角質除去作用
ロート製薬『酒石酸の研究結果』
酒石酸は『FGF-7』の産出を促進
ヒト結合組織性毛包細胞にL-酒石酸を添加しFGF-7の産出をELISA法で測定した
結合組織性毛包細胞のFGF-7産出が有意に亢進することが確認された
【FGF-7に詳細を記載した記事はこちら】
参考文献:VEGFを介した血管新生による発毛と毛包のサイズ(アメリカ国立バイオテクノロジー情報センターより)
酒石酸は『VEGF-A』の産出を促進
VEGF-Aは毛包周辺の血管新生を促進し、発毛や毛髪の成長を促進する作用がある
ヒト結合組織性毛包細胞にL-酒石酸を添加しVEGF-Aの産出をELISA法で測定した
毛乳頭細胞のVEGF-A産出が有意に亢進することが確認された
参考文献:FGF-7因子は毛包の成長と発達と分化に重要な媒介(アメリカ国立バイオテクノロジー情報センターより)
まとめ
『酒石酸』は2つの発毛作用を持つ
『結合組織性毛包細胞のFGF-7』と『毛乳頭細胞のVEGF-A』の産出促進作用の発見
ロート製薬は1995年から毛髪研究をおこなっており、再生医療等に力をいれている企業です。
特に薄毛や脱毛を改善することはQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)を高めることになります。
酒石酸はワインやブドウに含まれている成分で非常に身近な存在です。
上記の研究結果を生かした育毛製品や発毛製品が市場に出てくることを期待したいと思います。